群青のマグメル~情報収集と感想

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群青のマグメル第28話振り返り感想 ~少年漫画の夢の先

第28話 臭いものにはかめ◯め波 20P

原題:于是结局了。(直訳:それでお終い)

海玉子さんは第5話で危険生物の餌食になってしまった人物で、モデルは第年秒先生の担当編集の方です。
シモネタ&メタネタギャグ回ということで、いつもの真面目なマグメルや危険生物の解説が完全にギャグの前フリに使われていてのが余計におかしさを生んでいます。まずいかにも仰々しく恐ろしげな紹介をされたヴェノムラマが早々に無駄にキラキラした顔になっていることでジャブをかましてから、もっともらしい口調での大量のうんちについての蘊蓄でストレートを狙ってくるという二段構えの戦法です。ヨウが現実から目をそらすためにそれっぽい考察を語りだすあたりもいい味が出ています。ベルトを発見してからのドタバタギャグも含めド直球かつ執拗なシモネタが山盛りなのですが、うんちがアラレちゃんリスペクトな日本人にも馴染み深い現実離れした物体なので不快感が出ずにバカバカしさだけを楽しめます。基本的にクールで斜に構えた作風だけに、心底くだらないギャグをかまされると作品そのものにまで不思議と親近感が湧いてしまいますね。この回は意訳の出来がとてもいいこともあって、日本語版で足された台詞もちゃんと笑えるように仕上がっています。
ただこんなふざけた状況でもヨウは拾人者の職務に極めて真摯です。真摯さが空回ってギャグになるほど真面目で、ヨウの人命救助への思いが自然に読者に印象付けられます。珍しく振り回される側に立っていることもあり、大人ぶっていないヨウの顔を垣間見ることができます。
なんだかんだヨウと一緒にいてくれるクーの姿もいつもながら微笑ましいものです。初めての共同作業での以心伝心ぶりもさることながら、2人で作業することそのものに夢中になってしまい本来の目的を忘れかけるという点にも無邪気な親友感が溢れています。完全にドラゴンボールリスペクトなポーズはただのメタギャグというだけでなく、ヨウとクーが共に少年漫画を愛好していることをうかがわせ、2人がまだ少年に属する青さを残してることを読者に再認識させてくれます。
これから先の展開は2人が大人たちの思惑に本格的に巻き込まれて行くこととなるのでしょう。それでも『群青のマグメル』が少年漫画であるのなら、2人の青さこそがそれを乗り越えていくための力となるのだと信じたいです。この時確かに育んだはずの絆は、おそらく「あの2人」は大人となってから育む機会を失っていたことに気付いた絆は、その力の源となりうるのでしょうか?