群青のマグメル ~情報収集と感想

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群青のマグメル第80.5話感想 ~素質

第80.5話 戯れに我もやってみた 22P

今回はギャグの番外編です。時系列的には第32話と第35話の間に起きた出来事だと思われます。次回の3/5は第年秒先生の特別読切掲載ということなので、『群青のマグメル』本編第81話の更新は3/19になるそうです。

また、アニメの放送を前に、電子版でのコミック発売が発表されました。扉絵に小さく掲載されているコミックの表紙が格好いいです。

 

なんというか、普段自分がやらないことに挑戦してみて、それを他人に見られて変な空気になると本当に恥ずかしくなっちゃいますね。あえてやらないんだという態度を取りつつも、内心ちょっと憧れがあったようなことを見様見真似でやったのならなおさらです。でも後々に振り返ってみればこうした赤っ恥もいい思い出になったりするものなので、クーには自分には向いていないと下手に意固地にならず、これからも時々はヨウたちと羽目を外すことにも挑戦していってもらいたいです。クーの踊りについてうかつに触れると、持ち上げるというより晒し上げることになってしまいそうで気が引けるのですが、顔も動きも表情豊かで面白かったです。いつもお高くまとっている生意気な若造が謎の踊りに没頭しているのを目撃してしまった強者会の反応とセットでいい味が出ています。フリが長くて濃い分、インパクトは強くても浮きがちなヒドい顔芸も全体とうまくマッチしていると感じました。

一方で、クーに踊りを見られても全く気にしていなかったヨウとゼロは、エミリアに見られてもやはり楽しそうに踊り続けています。天然のボケというかこれが2人の素なのでしょうね。他人の目を気にするより自分たちが楽しくて納得できればそれで良いタイプの人間です。この段階では波乱込みで安定した生活を営んでいたとはいえ、2人とも過酷な過去を持っていますが、気に病んだり乗り越えるよう気負ったりするよりも自然体で受け入れていたのだと思えます。他人への警戒心がわかりやすいゼロでさえ拾人館の助手として他人と関わっていましたし、飄々として他人との距離を取るのがうまいヨウも、簡単には内心を打ち明けないこと込みで世渡り上手な自分の素質に自信を持っています。ヨウの生存力の強さは拾人者として、そしてこの漫画の主人公として核になる部分ですね。拾人館の一員ではなくとも、この2人と知人として親しくしていたエミリアが、久々に少し登場してくれたのも今回の嬉しいポイントです。