群青のマグメル ~情報収集と感想

『群青のマグメル』と第年秒先生を非公式に応援

ファミリーゲーム第2話感想 ~末妹はヤンデレ

ROUND2 19P

前回は今までのマグメルと同様にほとんどの背景も人物と近いペンタッチと立体の捉え方でしたが、今回の背景は違った描き方の部分がかなり増えていますね。アシスタントが増強されたようで何よりです。

 

 「四乃にいじめられて困ってるお兄ちゃんが大好きなの!!」

 四乃が三月を女の子にしようとしているのは弱いままでも構わないようにするため、というところまでは予想できていたのですが真の動機がここまでヒドイとは予想外でした。いやあ、実にヒドイですね。強い男に憧れているからこそ女の子にして辱めたいというのは歪んでいますが理にかなっています。自分だけがいじめるために守りたいというのもねじ曲がった独占欲がビンビンです。

かなりぶっ飛んだ四乃の動機ですが、読者としても四乃にいじめられる三月の反応の面白さを見ているとつい説得力を感じてしまいます。期待を裏切らないストレートな失敗ぶりや、スレたりせずに全力でリアクションする姿を見ていると確かに楽しくなってきてしまいます。圧巻なのが11Pの困っている表情集ですね。表情の一つ一つが「生き生きとした」困惑に溢れていてその場面ごとの細かいニュアンスまで伝わってくるようです。上段中央の涙ぐんでいる顔もいいですが、右上隅のどん引いている顔もなかなか嗜虐心がそそられます。

四乃から長女の一が三月を助けたのは自分が人形を奪うためだけでなく、一も三月をいじめていいのは自分だけと考えているからというのがありそうな感じですね。一は目的の世界征服といい露出全開の格好といい乱暴な悪の女幹部風のキャラ立てなのはわかりやすいですが、四乃のインパクトが絶大な分、一も面白い内面が暴かれるのを期待したいです。

一と四乃のバトルに巻き込まれて大ピンチな三月ですが、上手くやればまさに漁夫の利が狙えそうな状況でもあります。主人公としてはここで「男を見せる」活躍をして欲しいところです。

 

  • 家族全員のコスチュームについている「*」の模様のついたポシェットのようなものはなんだろうと思っていたのですが、これが異能の人形を装備するホルダーなんですね。一は左腰に、二海は右腰に、三月は右太ももに、四乃はショルダーバック風に左肩から右後ろに回して、母親は左腰に、父親は左尻のあたりに身に着けています。人形が奪われたら異能が使えなくなるのは間違いないとして、もし人形を奪い返したら異能も戻ってくるんでしょうか。だとすると駆け引きの幅も広がりそうですが、話数的にその辺りに触れることはなさそうです。
  • 3Pの台詞は右上から一、四乃、二海、遥、御堂ですね。